ペンタトニックスケールは過去に紹介したメジャーペンタトニックスケールと、ここで説明するマイナーペンタトニックスケールに分けることが出来ます。マイナーペンタトニックスケールも5つの音で構成される五音音階で、メジャーペンタトニックスケールと深い繋がりが見られます。

Aマイナーペンタトニックスケール

  • Aマイナースケール
    AマイナースケールのTAB譜面
  • Aマイナーペンタトニックスケール
    AマイナーペンタトニックスケールのTAB譜面

マイナーペンタの作り方

①はAマイナースケールで、そこから第2音目と第6音目を抜いてやったものが、②のAマイナーペンタトニックスケールになります。もちろん、他のマイナーペンタも同じ作り方です。

ニロク抜き

マイナーペンタはマイナースケールから2番目と6番目を抜いて作るので、ニロク抜きとも言われます。

Aマイナーペンタトニックスケールのポジション
Aマイナーペンタトニックスケールのポジション指板図

マイナーペンタの覚え方

上記はAマイナーペンタの全体的なポジションです。丸暗記しても良いのですが、フレット毎に区切って覚える方法があります。この方法は主音の違うマイナーペンタになったとしても、ポジションを共有できるメリットがあります。先ずはAマイナーペンタで見ていきましょう。

  • ポジション①(Aマイナーペンタ)
    ポジション①(Aマイナーペンタ)の指板図
  • ポジション②(Aマイナーペンタ)
    ポジション②(Aマイナーペンタ)の指板図
  • ポジション③(Aマイナーペンタ)
    ポジション③(Aマイナーペンタ)の指板図
  • ポジション④(Aマイナーペンタ)
    ポジション④(Aマイナーペンタ)の指板図
  • ポジション⑤(Aマイナーペンタ)
    ポジション⑤(Aマイナーペンタ)の指板図
  • ポジション①(Aマイナーペンタ)
    ポジション①(Aマイナーペンタ)の指板図

Aマイナーペンタを区切る

ポジション毎に重なるフレットもありますが、上記がAマイナーペンタを5つに区切ったポジションです。音名も表記していますが覚えずとも良く、と●のポジションを覚えてください。

ポジションは繰り返す

ポジションは①→②→③→④→⑤というように、番号順を意識して覚えるようにしましょう。上記の指板でも見られるように、ポジション⑤の次は①に戻り繰り返します。

他のマイナーペンタでは?

主音の違うマイナーペンタの場合でも、必ずポジション①から始まるわけではありませんが、先程のAマイナーペンタのポジション①・②・③・④・⑤の、何処かからスタート出来るようになっています。試しに次はEマイナーペンタを、Aマイナーペンタと見比べてみましょう。

  • EマイナーペンタとAマイナーペンタ
    ポジション③のEマイナーペンタとAマイナーペンタの指板図
  • EマイナーペンタとAマイナーペンタ
    ポジション④のEマイナーペンタとAマイナーペンタの指板図
  • EマイナーペンタとAマイナーペンタ
    ポジション⑤のEマイナーペンタとAマイナーペンタの指板図
  • EマイナーペンタとAマイナーペンタ
    ポジション①のEマイナーペンタとAマイナーペンタの指板図
  • EマイナーペンタとAマイナーペンタ
    ポジション②のEマイナーペンタとAマイナーペンタの指板図

Aマイナーペンタが基準

Eマイナーペンタはポジション③→④→⑤→①→②、という順番で繰り返しています。ポジション③から始まっているのは、Aマイナーペンタに合わせている為です。ポジション毎のEマイナーペンタとAマイナーペンタが、全く同じなのも確認しておきましょう。

マイナーペンタのポジション
マイナーペンタのポジション①②③④⑤の指板図

マイナーペンタのまとめ

全てのマイナーペンタは上記の、Aマイナーペンタを基準にしたポジション①~⑤の、どれかから始められます。ポジション④から始まるマイナーペンタならば、④→⑤→①→②→③と繰り返します。

マイナーペンタも必要に応じて

このマイナーペンタの覚え方は、全てのキーを把握するには便利ですが、そうでない場合は少し複雑です。今は1つのマイナーペンタだけ使えれば良いという人は、無理して覚える必要はありません。

ペンタトニックと平行調

AマイナーペンタとCメジャーペンタ
AマイナーペンタトニックスケールとCメジャーペンタトニックスケールのTAB譜面

平行調のペンタトニック

左の小節がAマイナーペンタで、右の小節がCメジャーペンタです。両方の音名を見比べてみると、同じ構成音のペンタトニックというのが分かります。こういったスケール同士を、平行調(へいこうちょう)と言います。両方を指板でも見比べてみましょう。

  • Aマイナーペンタトニックスケール
    Aマイナーペンタトニックスケールのポジション指板図
  • Cメジャーペンタトニックスケール
    Cメジャーペンタトニックスケールのポジション指板図

Aマイナーペンタ/Cメジャーペンタ

①がAマイナーペンタで、②がCメジャーペンタです。当然、主音ののフレットは違ってきますが、押弦するフレットは全く一緒です。なので、Aマイナーペンタを覚えるという事は同時に、Cメジャーペンタも覚えているという事になります。他の平行調のペンタトニックも見てみましょう。

CマイナーペンタとEメジャーペンタ
CマイナーペンタトニックスケールとE♭メジャーペンタトニックスケールのTAB譜面

同じ構成音のペンタ

左の小節がCマイナーペンタで、右の小節がEメジャーペンタです。両方の構成音を見比べてみると、やはり同じというのが分かります。これも指板に置き換えて見てみましょう。

  • Cマイナーペンタトニックスケール
    Cマイナーペンタトニックスケールのポジション指板図
  • Eメジャーペンタトニックスケール
    E♭メジャーペンタトニックスケールのポジション指板図

Cマイナーペンタ/Eメジャーペンタ

①がCマイナーペンタで、②がEメジャーペンタです。やはり主音ののフレットは違いますが、押弦するフレットは全く同じです。他にも平行調になる ペンタトニックはあり、それは平行調の平行短調と平行長調で紹介している、メジャースケールとマイナースケールのペアに同じです。

マイナーペンタかメジャーペンタか

マイナーペンタとメジャーペンタのどちらを意識して覚えるのか、疑問を持つ人もいるでしょう。構成音が同じなので変な気もしますが、マイナーペンタで覚えておく方が良いと思います。簡単に言うとマイナーペンタの方が、格好の良いフレーズが作り易いかと思います。

記事終了
このページのまとめ
  • マイナーペンタはマイナースケールからニロク抜き。
  • マイナーペンタもポジション別に覚える方法がある。
  • 平行調のマイナーペンタとメジャーペンタは構成音が同じ。