ペンタトニックスケールの基本的なことは、メジャーペンタトニックとマイナーペンタトニックに分け、過去のページで説明しました。それらに関して、特にはアドリブソロで使う場合、僕が音楽教室で教えている生徒さんや、このサイトを見てくれる人からも、同じような質問を時折り貰うので、このページでまとめておきたいと思います。しかし、僕の経験などを元にした考えを含み、矛盾する部分もあるので注意してください。

ペンタトニックのスケール練習

Cメジャーペンタのポジション指板図

Cメジャーペンタ

上記はCメジャーペンタを、15フレットまで表したポジションです。このポジションを覚えるには、様々なフレーズを利用して、とにかく弾いて覚えるという、次のようなスケール練習が常道です。ここでは16分音符のリズムを利用した、スケール練習を見ていきますが、リズムは他にも3連符など、色んなパターンが見られます。

Cメジャーペンタのスケール練習フレーズ

スケール練習のポイント

メジャーペンタトニックスケールは五音音階でも説明したように、①なら1小節目の0フレット~3フレット、2小節目の3フレット~5フレットというように、フレットを区切って弾いていきます。各小節でも見られるように、低い音の4弦から弾き始めて、高い音の1弦まで弾き終えたら、また4弦の低い音へと戻って行く、というのもポイントです。

Aマイナーペンタのポジション指板図

Aマイナーペンタ

今度はAマイナーペンタのポジション指板図です。平行調の平行短調と平行長調や、マイナーペンタトニックスケールと平行調でも説明しましたが、CメジャーペンタとAマイナーペンタは、平行調(へいこうちょう)という関係になるので、ポジションは全く同じになります。

Aマイナーペンタのスケール練習フレーズ

AマイナーペンタはCメジャーペンタ

もちろん主音は違ってきますが、同じペンタトニックのポジションになるので、先ほど見たCメジャーペンタのスケール練習を、そのままAマイナーペンタのスケール練習でも使える、ということになります。

マイナーペンタを意識する

CメジャーペンタとAマイナーペンタを例に挙げましたが、他のキーでも同じことなので、メジャーペンタのスケール練習をすれば、それの平行調に当たる、マイナーペンタもスケール練習している、ということになります。両方を区別して練習する必要はありませんが、どちらかを選ぶなら、マイナーペンタを意識すると良いでしょう。その理由はメジャーペンタよりもマイナーペンタの方が使い勝手が良いということにあると思います。後からも少し説明していますが、簡単に言うと、マイナーペンタの方がソロっぽいフレーズが作りやすい、ということです。

ペンタトニックとコード

メジャーコードCM7とマイナーコードAm7が交互に続く簡略4小節

ペンタトニックでまとめる

上記4小節のコード進行でペンタトニックを使い、ソロを作るとします。メジャーコードの「CM7」でCメジャーペンタ、マイナーコードの「Am7」でAマイナーペンタを使う、というのは想像できると思います。しかし、CメジャーペンタとAマイナーペンタでは、ポジションが同じなので、この4小節をどちらかのペンタトニックでまとめ、ソロを考えていくと分かり易いです。

CメジャーペンタとAマイナーペンタの5フレットから8フレットのポジション

始まりの音

分かり易いように、CメジャーペンタとAマイナーペンタを、5フレットから8フレットに絞って考えましょう。そこで、ソロを作る時にどの音から始めるのか、ということですが、ベーシストはルートから入るというのが普通なので、ペンタトニックで作るソロの時もルートから弾き始める、という人が多いです。それも間違いではありませんが、この場合はルートや主音の「」を、特に意識しなくても良いと思います。

ペンタトニックを使いCM7とAm7で作ったソロ

ペンタトニックで作るソロ

コードのルートから弾き始めず、ペンタトニックのポジションだけを考え、簡単なソロっぽいフレーズを作ってみました。ベーシストはルートから弾き始めないと、最初は不安に感じるものですが、ベースラインと違いソロで弾く場合は、ルートからばかり弾き始めると、似たようなフレーズになってしまうことが多い、ということも考えられます。なので、時にはルートから入らないソロも、考えられるようになると良いでしょう。

ブルーノート

CM7とAM7で使えるマイナーペンタを表した簡略小節

マイナーペンタ+ブルーノート

1・2小節目は「CM7」で、3・4小節目は「AM7」の、両方ともメジャーコードです。このメジャーコード上でマイナーペンタを使うなら、①の平行調に当たるAマイナーペンタと、F#マイナーペンタになりますが、②のルートを同じとするCマイナーペンタと、Aマイナーペンタもよく使われます。しかし、この場合は純粋なマイナーペンタではなく、ブルーノートという音を含むことが多いです。なので、先ずはブルーノートについて見ていきましょう。

Cマイナーペンタ+ブルーノートの2小節

Cマイナーペンタ+ブルーノート

左の小節がCマイナーペンタで、右の小節がCマイナーペンタ+ブルーノートです。ブルーノートとして新たに加わったのは、G音のみですが、Cマイナーペンタに元からある、E音とB音も、ブルーノートとされています。ブルーノートについては、ブルーノートスケールでも説明しているので、参考にしてください。

Cマイナーペンタ+ブルーノートのポジション指板図

Cマイナーペンタ+ブルーノートのポジション

Cマイナーペンタ+ブルーノートのポジション指板図です。ブルーノートを「」で表していますが、特には減5度に当たるGが、ブルーノートの色が強いと思います。次にAマイナーペンタ+ブルーノートも見ておきましょう。

Aマイナーペンタ+ブルーノートの2小節

Aマイナーペンタ+ブルーノート

左の小節がAマイナーペンタで、右の小節がAマイナーペンタ+ブルーノートです。ここでもブルーノートとして、新たに加わったのはE音のみですが、C音とG音もブルーノートと言われます。

Aマイナーペンタ+ブルーノートのポジション指板図

Aマイナーペンタ+ブルーノートのポジション

Aマイナーペンタ+ブルーノートのポジション指板図です。どんなポジションでも同じですが、全体を見渡してしまうと難しいので、最初は0~4フレット、5フレット~8フレットなどというように、ポジションを限定して使うと良いかもしれません。

メジャーコード上で使うマイナーペンタ+ブルーノート

CM7とCマイナーペンタ+ブルーノートの構成音

マイナーペンタ+ブルーノートが使える理由

さて、それではコード「CM7」上で、Cマイナーペンタ+ブルーノートを使うとします。そうすると、E音とE音、B音とB音がぶつかり、不協和音が生まれるのが普通です。しかし、大きく変にならないのは、理由が幾つか考えられます。順番に見ていきましょう。

個性の強いCメジャースケールとCマイナーペンタ+ブルーノートの2小節

マイナーペンタ+ブルーノートは個性が強い

メジャースケールの「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」は、それを聴くと直ぐに分かるくらい、強い個性を持っています。それと同じように、マイナーペンタ+ブルーノートも、非常に個性の強いスケールと言えます。なので、マイナーペンタ+ブルーノートがメジャーコードを凌駕してしまう、ということが考えられます。しかし、それでも音はぶつかって、不協和音が生まれることもあります。

CM7のE音とB音を抜いた小節

音を抜いてボイシング

ボイシングとは音の重ね方や使い方で、ここでは伴奏のことだと思ってください。不協和音が目立ってくると、伴奏をとっているピアニストやギタリストは、ボイシングを変更してくれることもあります。この「CM7」ならE音とB音を抜くので、所謂パワーコードでのボイシングです。そうすると、不協和音がなくなります。

伴奏の音域とソロの音域を表した指板図

オクターブ離して弾く

指板で表しているので分かりづらいですが、例えば、ピアノやギターの伴奏音域が、3弦3フレット周辺だとします。そこからオクターブ離した、3弦15フレット周辺をベースソロにしてやると、それでも不協感は大きく軽減できるはずです。これはホーンセクションが伴奏をしている時にも、多く使われているかと思います。

マイナーペンタ+ブルーノートの考え

以上が僕が音楽学校の先生に習ったことや、経験したことを元にして考えている、メジャーコード上で使う、マイナーペンタトニック+ブルーノートです。全くの的外れな考えではないと思いますが、他にもこんな考えもあるのではないか、という場合は是非おしえてください。