コード進行には4度進行というものがあり、簡単に言えば良い感じのコード進行という事です。ここでの4度進行は正確には完全4度進行というもので、それをベース指板を使い見ていきます。完全4度進行を考える時に用いられる、4度圏表(よどけんひょう)にも少し触れておきましょう。
- (ルート)
- (短3度)
- (長3度)
- (完全4度)
- (減5度)
- (完全5度)
- (増5度)
- (短7度)
- (長7度)
- ▲(クロマチックノート)
- ●(アプローチノート)
- ■(ドミナントノート)
完全4度進行と指板
完全4度とは?
先ずというのはをスタート地点とし、そこからの音程を表したものと考えてください。①のように3弦3フレットをとする時、そこからフレット5つ先にがあり、それを異弦同音で直したのが②です。③は音名を表しており、C音からの完全4度進行だとF音になります。
完全4度はルートから一定
今度の④ではが4弦1フレットですが、は5つ先にあるというのは同じで、これはどのフレットをとした時も同じです。⑤は異弦同音で直した指板で、⑥は音名を表しています。それでは次に、簡単なコード進行を見てみましょう。
ルートの音名で判断する
- ⑦はCからFというコード進行で、先程の指板の音名に合わせれば良いので、よって完全4度進行となります。
- ⑧はCM7からFm7というコード進行で、⑦とはコードの種類こそ違いますが、コードのだけを見れば良いので、これも完全4度進行です。
- ⑨はCM7からF#m7というコード進行で、これは2小節目のがF#なので、完全4度進行ではなく増4度進行というものになります。
完全4度の半音の数
4弦8フレットをとすると、半音5つ上がったフレットはでした。しかし、半音7つ下がったフレットもとなり、上がるのと下がるのとでは半音の数が違ってきます。両方のはオクターブのフレットになり、もちろん音名も同じになります。
4度圏表
4度圏表の使い方
音楽理論を勉強していくと、上記のような4度圏表というものを目にします。円の外側の音名を時計回りに見て行くと、完全4度進行をしているのが分かります。円の内側は平行調になっていたり、キーの調号の数が分かるようになっています。作曲をする時なども、4度圏表は用いられます。
4度圏表は要らない?
しかし、完全4度進行や平行調や調号の数を調べたりする時は、大抵の場合ベース指板を使い調べます。もっと奥深くまで音楽理論を学んでいくと、4度圏表は重宝するものですが、そこまでいかない時はベース指板で事足りるでしょう。
5度圏表はクラシック
4度圏表を反時計回りに見ると、完全5度進行する5度圏表にもなります。そして、時計回りに作られた5度圏表もあり、クラシック音楽では普通、5度圏表の方を使用するようです。
完全4度進行の練習
大きな譜面を開く完全4度進行は易しい
ジャズでお馴染みの枯葉という曲は、完全4度進行が多く見られます。完全4度進行は易しいコード進行なので、ウォーキングベースも作り易いでしょう。僕は上記のようなウォーキングベースになりましたが、この枯葉の前半8小節でオリジナルのウォーキングベースを作ってみてください。
増4度進行
4・5小節目にかけては完全4度進行ではなく、増4度進行になっています。
大きな譜面を開くジャズは繰り返しを嫌う
枯葉の後半8小節は、前半8小節と全く同じです。ジャズは繰り返しを嫌う音楽なので、少しくらい被るのは構いませんが、全く同じになるウォーキングベースは避けてください。使い過ぎは良くありませんが、6小節目のように8分音符を使うのも有りです。
枯葉について
7・8小節目はGmになっていますが、Gm7にされる事が多いと思います。また、枯葉はジャズのオリジナルではなく、元はシャンソンの曲のようです。
- は常にからフレット5つ先にある。
- 4度圏表は覚えなくても良い。
- 枯葉は完全4度進行を代表する曲。