マイナーセブンスコードは三和音のマイナーコードに、短7度(たんしちど)という音が加わった四和音のコードです。ここでは主に開放弦がルートの場合の運指と、そうでない場合の運指の違いを見ていきましょう。また、コード名についても具体的に理解しておくと良いでしょう。

マイナーセブンスコード

マイナーセブンスコード(6・7小節目)
マイナーセブンスコード(6・7小節目)の譜面

短7度はフレット10個

6・7小節目に見られるAm7Dm7が、マイナーセブンスコードです。マイナーセブンスコードに含まれる短7度ですが、それはルートからフレット10個先にある音だと思ってください。Am7Dm7を例に挙げ、見比べていきましょう。

音程の略記号

以下ではルートをRoot(根音)の記号と、短3度を短3度の記号と、完全5度を完全5度の記号と、短7度を短7度の記号と表しています。

  • Am7
  • Dm7
  • コードAm7(3弦のみ)
    コードAm7(3弦のみ)の指板図
  • コードDm7(2弦のみ)
    コードDm7(2弦のみ)の指板図

開放弦がルート

Root(根音)の記号短3度の記号完全5度の記号なら三和音のAmDmですが、そこにRoot(根音)の記号からフレット10個先にある短7度の記号が加わると、四和音のAm7Dm7になるわけです。上記は両方ともRoot(根音)の記号が開放弦ですが、次はRoot(根音)の記号異弦同音(いげんどうおん)の5フレット目にしてみましょう。

  • Am7
  • Dm7
  • コードAm7(4弦のみ)
    コードAm7(4弦のみ)の指板図
  • コードDm7(3弦のみ)
    コードDm7(3弦のみ)の指板図

5フレット目がルート

Root(根音)の記号が5フレット目になったとしても、当然そこからの短3度の記号完全5度の記号短7度の記号の距離は同じです。では次に運指がし易い、Am7Dm7のポジションにしてみましょう。

  • Am7
  • Dm7
  • 3弦0フレットと4弦5フレットがルートのAm7
    3弦0フレットと4弦5フレットがルートのAm7の指板図
  • 2弦0フレットと3弦5フレットがルートのDm7
    2弦0フレットと3弦5フレットがルートのAm7の指板図

Am7とDm7の運指用ポジション

Am7Root(根音)の記号が開放弦でも4弦5フレットでも、そのポジションの見た目は同じです。Dm7の方はRoot(根音)の記号が2弦0フレットの時、弦が足りないので短7度の記号を1弦5フレットで弾く事になるでしょう。これらのポジションで運指の練習をしてみましょう。

  • 開放弦ありの運指練習
    開放弦ありの運指練習4小節
  • 開放弦なしの運指練習
    開放弦なしの運指練習4小節

ポジション移動の有無

両方とも同じベースラインですが、①はRoot(根音)の記号を開放弦で弾いており、途中の矢印ではポジション移動を必要とします。②はRoot(根音)の記号を5フレット目で弾いており、こちらはポジション移動を必要としません。好きな方で弾ければ良いですが、両方ともに弾けるようにしておくと良いでしょう。

  • Am7
  • Dm7
  • Am7の全体的なポジション
    Am7の全体的なポジション指板図
  • Dm7の全体的なポジション
    Dm7の全体的なポジション指板図

暗記する必要はない

先程まではAm7Dm7のワンポジションを見てきましたが、上記は全体的なポジションです。しかし、これを全て暗記する必要はなく、先ずは先程のようにワンポジションから覚えていけば十分です。そのうち少しずつ、使えるフレットが分かってくるでしょう。

AmとAm7の読み方
AmとAm7の読み方の表画像

短7度はドミナントセブンス

三和音のAmRoot(根音)の記号短3度の記号から「エー・マイナー」で、四和音のAm7短7度の記号を加え「エー・マイナー・セブンス」と言います。しかし短7度の記号を正確には英語読みでドミナントセブンスと言うので、Am7は「エー・マイナー・ドミナントセブンス」と言うのが正しいかと思います。

記事終了
このページのまとめ
  • マイナーセブンスコードはRoot(根音)の記号短3度の記号完全5度の記号短7度の記号で作られる。
  • 開放弦が入ると大きく運指が変わる。
  • 短7度の短7度の記号は英語読みでドミナントセブンス。