緊張を意味するテンションという、コードトーンの延長のような、音を付加させてやると、張り詰めた中にも、洒落た感じのテンションコードが出来上がります。ピアニストやギタリストに比べると、ベーシストはそれほど深く関わりませんが、テンションコードの基本は、押さえておきましょう。
・コードトーンの略記号テンションコードの基本
カッコの度数がテンション
5小節目からがテンションコードで、カッコの中の度数が、テンションの音を表しています。音源ではベースはルートのみを弾いているので、ギターとピアノの音で、テンションコードの違いを、聞き比べてみてください。次にカッコの中の数字を、ピアノ図で考えてみましょう。
テンションは9・11・13度
C音を1度とする時、8度までがコードを形成する、コードトーンです。9度以上がテンションですが、全てがテンションに出来るわけではなく、9・11・13度がテンションとして使えます。また、上記のように♭や#が付かないテンションを、ナチュラルテンションと言い、聞き取り易いテンションかと思います。
オルタードテンション
は半音上下して、
と
としても使われます。
は半音上がり、
としても使われます。
は半音下がり、
としても使われます。このように、ナチュラルテンションが半音上下すると、オルタードテンションと呼ばれ、より緊張感のあるテンションになるでしょう。
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通常のテンション
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オクターブ下げたテンション
テンションをオクターブ下げる
❶は先程も見た、通常のテンションの高さです。これをオクターブ下げたのが❷で、こうしてやると、テンションはコードトーンと、被らないように使う、というのが分かります。また、後からも説明していますが、テンションをオクターブ下げて、使える音を考えるという事もします。
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9thのテンションノートまとめ表
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11thのテンションノートまとめ表
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13thのテンションノートまとめ表
テンションは英語読み
テンションの略記号は、私が勝手に作ったものですが、英語式の表現と似通っているので、大体で分かると思います。また、テンションは日本式よりも、英語式で読む場合がほとんどです。根音からの半音数も載せておきましたが、これは覚える必要はないでしょう。
コードスケール
アヴォイドノートとは?
テンションとして使用すると、コードの響きや進行の、邪魔になる可能性が高い音をアヴォイドノートと言います。上記はCメジャーキーでの、アヴォイドノートを表していますが、音楽理論書により少し異なるので、参考程度に考えてください。
アヴォイドノートの基本
コードトーンから見てテンションが、半音13個分の短9度になると、アヴォイドノートというのが基本とされます。詳しくは先程も説明した、テンションをオクターブ下げた、Cメジャースケール内で考えてみます。そして、以下に記す❶~❼をコードスケール(アヴェイラブルノートスケール)と言います。
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C△7のコードスケール
半音で隣り合うと短9度
コードトーンの
から、テンションの
は、半音で隣り合っています。これが短9度という音程で、アヴォイドノートになります。 -
Dm7のコードスケール
短9度ではないがアヴォイド扱い
コードトーンの
からテンションの
は、短9度ではありませんが、Cメジャーキーに於ける、Dm7ではアヴォイドノート、とする場合が多いです。 -
Em7のコードスケール
テンションは完全11度
から
と、
から
は、半音で隣り合っており、短9度なのでアヴォイドノートです。なので、Cメジャースケール内に限ると、テンションは
のみとなります。 -
F△7のコードスケール
アヴォイドノートなし
Cメジャーキーに於けるF△7には、アヴォイドノートはありません。
から
は半音ですが、これはテンションから半音上なので、アヴォイドノートにならないわけです。 -
G7のコードスケール
使えるテンションが沢山
Cメジャーキー内で考えると、使えるテンションは
と
ですが、短9度の音程になる、オルタードテンションを含めると、
以外のテンションを全て使えます。 -
Am7のコードスケール
アヴォイドでなくなる?
から
は半音で隣り合っているので、アヴォイドノートになります。しかしやはりこれも、コード進行やメロディ次第では、使われている事もあります。 -
BØのコードスケール
あまり見ないテンション
は使用可能テンションですが、テンションコードとして使われるのは、少ないかもしれません。これは他のハーフディミニッシュでも、同じ事が言えます。
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メジャー系の使用可能なテンション
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マイナー系の使用可能なテンション
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ディミニッシュ系の使用可能なテンション
9thは使い勝手が良い
コード毎に使えるテンションを、上表に記しましたが、これは私が基準にするものなので、個人差が出てくるはずです。しかし、中でも9th(長9度)は共通している場合が多く、更にはどんなジャンルの音楽にでも、合わせ易いと思うので、テンションの最初は9thを意識すると良いでしょう。
コードトーンの全音上
⓫のディミニッシュ・セブンスですが、これは少し特殊な考え方で、各コードトーンの全音上が、テンションになります。なので、ディミニッシュ・セブンスは、4つのテンションを持ち、他のコードよりも比較的、覚えやすいかと思います。
テンションコードの読み書き
テンションは最後に読む
テンションコードの読み方ですが、先ずテンションが付加するコードを読み、その後にカッコのテンションを読む、というシンプルなものです。ここでの音源ですが、ベースを重ね録りしたものなので、ほとんど参考にはなりません。
テンションの推奨的な書き方
テンションは複数で使う事もありますが、上記のCm11という書き方は、あまり推奨されていません。テンションは別々に書くのが望ましく、Cm11ならCm7(9,11)とする方が、分かり易いとされています。しかし特に海外では、Cm11と書かれる方が、多いような気がします。
addは三和音のテンション
三和音にテンションを付けたい時は、加えるという意味を持つ、add(アド、アード)を使います。左と中央の小節のように、addの後にテンションの度数を記す、というのが多いですが、右の小節のように、音名を記しても構いません。
テンションコードとベースライン
テンションのベースライン
テンションコードではない❶から、9thのテンションを付加させたのが❷です。そして、ベースラインもテンションを意識して、アレンジしてみました。高音で鳴らしてやると、ベースラインもそれっぽくなりますが、必ず高音で鳴らす必要もありません。
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Aマイナーキーのテンションコードなし
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Aマイナーキーのテンションコードあり
テンションは任せる
今度も同じく❸と❹とで、テンションの無有があります。リズム等は先程と同じなので、ベースラインをつけてみましょう。ただ❹になったとしても、無理にテンションを使う事はありません。ソロになれば別ですが、ベースラインのテンションは、ピアニストやギタリストに、任せてしまうのも良いです。
- テンションは9th・11th・13th。
- アヴォイドノートはコード進行等の、邪魔になる可能性が高い。
- テンションコードの読み書きも、複数あって難しい。








