ダイアトニックコードには基準になるものがあり、それをディグリーネームと言います。各キーのメジャースケールの音名をディグリーネームに当て嵌めてやる事で、全てのキーのダイアトニックコードを簡単に知ることが出来ます。ディグリーネームに関する、7つの数字から見ていきましょう。
ディグリーネーム①
ディグリーネームはローマ数字
ディグリーネームは1から7までの、ローマ数字を使い表します。正確なローマ数字を把握してない人は、ここで覚えてしまいましょう。ただ、ディグリーネームはローマ数字だけではなく、次のようにコードの記号も付け加えられます。
三和音のディグリーネーム
先程のローマ数字から変わっていないディグリーネームもあれば、変わったディグリーネームもありますが、これら7つが三和音のディグリーネームです。このディグリーネームのローマ数字の部分に、メジャースケールを当て嵌めてみましょう。
ダイアトニックコードになる
①はCメジャーキーのダイアトニックコードですが、根音だけを見るとCメジャースケールです。②はFメジャーキーのダイアトニックコードで、やはり根音だけを見るとFメジャースケールです。このように、ディグリーネームにメジャースケールを当て嵌めると、各キーのダイアトニックコードになります。
ディグリーネーム②
四和音のディグリーネーム
ディグリーネームには四和音のものもあり、更に変化が加わっているのが分かります。また、ポピュラー音楽では四和音のディグリーネームを中心に、使用される事が多いでしょう。三和音のディグリーネームと同じように、ローマ数字の部分にメジャースケールを当て嵌めてみましょう。
主音/トニック
スケールの始まりの音を、主音(しゅおん)やトニックと言います。①は主音がC音なのでCメジャーキーの、②はトニックがG音なのでGメジャーキーのダイアトニックコードになります。その他のキーの四和音のダイアトニックコードも、♭と#に分けまとめておいたので、簡単に確認しておきましょう。
ディグリーネームの呼び方
ディグリーネームの呼び方ですが、正確には下記のような感じかと思います。しかし、実際に会話の中で使う時は、三和音か四和音のディグリーネームに関わらず「1・6・2・5」というように、数字だけで言う場合が多いです。
- ⅠM7(1度メジャーセブンス)
- Ⅱm7(2度マイナーセブンス)
- Ⅲm7(3度マイナーセブンス)
- ⅣM7(4度メジャーセブンス)
- Ⅴ7(5度セブンス)
- Ⅵm7(6度マイナーセブンス)
- Ⅶm7(♭5)(7度マイナーセブンスフラットファイブ)
コード進行の分析で活躍
音楽理論ではコード進行の分析を勉強しますが、ディグリーネームはそこで本来の活躍をします。ダイアトニックコードには1度から順番に役割が決められていますが、その時に1つのキーで絞って考えるより、ディグリーネームで考えていく方が、コード進行を相対的に広く見る事が出来るわけです。
- ディグリーネームはローマ数字で表記する。
- ディグリーネームは三和音と四和音がある。
- ディグリーネームはコード進行の分析で使われる。