16ビート(シックスティーンビート)というのは、16分音符が中心のリズムです。そして、16ビートにもシャッフル記号があり、16分音符を跳ねるように演奏してやします。主にはドラマーが使う言葉ですが、16ビートシャッフルのことをハーフタイムシャッフルと言います。
16分音符のハーフタイムシャッフル
普通はイーブンやストレート
上記は2・4拍目が16分音符ですが、ここにはシャッフル記号はないので、普通に歌ったり弾いたりすれば良いです。この普通に歌ったり弾いたりすることを、イーブンやストレートと言います。
16分音符のシャッフル記号
冒頭に記してあるのが16分音符のシャッフル記号で、これにより2・4拍目の16分音符を跳ねるように演奏しないといけません。文字で表すとタアカタアカといった感じですが、このリズムを具体的に考えるため、次からの音符を見ていくことにしましょう。
1拍6連符というリズム
2・4拍目は1拍6連符(いっぱくろくれんぷ)というリズムで、4分音符のターと同じ長さの間に、タツカタツカ等と6回も歌ってやるリズムです。前のタツカを前半で、後のタツカを後半と考えると分かり易いでしょう。この1拍6連符に少し手を加えてみます。
1拍6連符をタイ記号で結ぶ
1拍6連符の1つ目と2つ目をタイ記号で結ぶとタアカとなり、4つ目と5つ目もタイ記号で結ぶと同じくタアカとなります。合わせるとタアカタアカですが、これが先程の16分音符のシャッフル記号と同じリズムになるわけです。
ハーフタイムシャッフルの跳ね方
ハーフタイムシャフルの跳ね方は一定ではありません。それは曲のテンポによっても影響し、テンポの遅い曲なら大き目の跳ね方で、テンポの速い曲なら小さ目の跳ね方という傾向があります。
16分休符のハーフタイムシャッフル
16分休符が前に来る
ハーフタイムシャッフルは16分休符にも影響があります。上記の2・4拍目は16分休符+16分音符というリズムが、ウンカウンカと2回ずつ繰り返しています。理屈は16分音符のハーフタイムシャッフルと同じですが、これも1拍6連符を元に考えていきましょう。
1拍6連符に休符を加える
1拍6連符の1・2・4・5つ目を休符に変えてやると、先程の16分休符が前に来るハーフタイムシャッフルと同じリズムになります。1拍6連符にしてやると、休符と音符がウンカウンカの文字数に合うので、考え方としては分かり易くなると思います。
16分休符が後に来る
今度の2・4拍目は16分音符+16分休符というリズムが、タアウタアウと2回ずつ繰り返しています。一応説明してみると、タは音が鳴り出す位置、アは前の音が伸びている位置、ウが音が止まっている位置です。これも1拍6連符に直して考えてみましょう。
1拍6連符にタイ記号と休符
1拍6連符の3・6つ目を休符に変えてやると、先程の16分休符が後に来るハーフタイムシャッフルと同じリズムです。忘れないでほしいのが、1拍6連符の1・2つ目と4・5つ目をタイ記号で結ばないと、ハーフタイムシャッフルにはならないので気を付けましょう。
8分音符が入るハーフタイムシャッフル
8分音符と16分音符のセット
16分音符には8分音符とセットになった、上記のようなリズムもよく見られます。そこにハーフタイムシャッフルがかかってくると、また少し厄介なリズムになってきます。これらのリズム3パターンを1拍ずつに分け、ここでも1拍6連符に直して考えてみましょう。
8分音符が左
先ずは8分音符が左に位置している、16分音符とのセットです。これは1拍6連符の1・2・3つ目、4・5つ目をタイ記号で結んだものと同じリズムです。
8分音符が右
今度は8分音符が右に位置する、16分音符とのセットです。これは1拍6連符の1・2つ目、4・5・6つ目をタイ記号で結んだものと同じリズムです。
8分音符が真ん中
最後は8分音符が真ん中に位置する、16分音符とのセットです。これは1拍6連符の1・2つ目、3・4・5つ目をタイ記号で結んだものと同じリズムです。
8分音符の感じ方
ハーフタイムシャッフル時の8分音符を正確に感じるなら、1拍6連符とタイ記号を使い表現してきたように、タアアやカアア等と、文字数でいうなら3つ分で歌うと良いでしょう。しかし、それがややこしく感じられるなら、純粋な8分音符として感じても問題ありません。
8分休符が入るハーフタイムシャッフル
8分休符と16分音符のセット
今度は8分休符と16分音符のセットです。8分音符の部分が8分休符になっただけなので、音を鳴らす鳴らさないの違いだけですが、リズムの取り方はややこしく感じるはずです。ここでも上記3パターンのリズムを1拍ずつに分け、1拍6連符の形に直しても考えてみましょう。
8分休符が左
先ずは8分休符が左に位置している、16分音符とのセットです。これを1拍6連符の形にしてやると、1・2・3つ目が16休符になり、4・5つ目をタイ記号で結んだものと同じリズムです。
8分休符が右
次は8分休符が右に位置している、16分音符とのセットです。これを1拍6連符の形にしてやると、1・2つ目をタイ記号で結び、4・5・6つ目を16分休符にしてやったものと同じリズムです。
8分休符が真ん中
最後は8分休符が真ん中に位置する、16分音符とのセットです。これを1拍6連符の形にしてやると、1・2つ目をタイ記号で結び、3・4・5つ目を16分休符にしてやっとのと同じリズムです。
8分休符の感じ方
ハーフタイムシャッフル時の8分休符も正確に感じるなら、1拍6連符の形に直して見てきたように、ウンウやウンウ等と、文字数でいうなら3つ分で歌うと良いでしょう。しかしやはり、意識しないで普通の8分休符として考えても問題ありません。
ハーフタイムシャッフルのリズム練習
大きな譜面を開くハーフタイムシャッフルの基本
4小節目までのハーフタイムシャッフルは16分音符が4つの、タアカタアカというリズムです。先ずは音源を何度も聴いて、このリズムを耳に覚え込ませましょう。これがハーフタイムシャッフルの基本リズムとなるはずです。それから、5小節目へと進んで行くと良いでしょう。
大きな譜面を開くハーフタイムシャッフルの休符は難しい
4小節目までは先程の譜面に、休符を加えてやったフレーズです。音符が休符になっただけなのですが、先程の譜面が読めている人も、簡単には読めないはずです。6・8小節目にはタイ記号も出てきており、全体的にかなり難しい譜面と言えるでしょう。1小節ずつを確実に読めるようにしていきましょう。
ジェフ・ポーカロ
ハーフタイムシャッフルは主に、ドラマーが作るリズムのことです。なので、意味合い的にも演奏技術的にも、ここで説明してきた事とは異なる部分もあります。ハーフタイムシャッフルはTOTOというバンドの、ジェフ・ポーカロが生み出したリズムとされ、それはロザーナという曲でも確認できます。
- ハーフタイムシャッフルは16分音符が跳ねる。
- ハーフタイムシャッフルは跳ね方に強弱がある。
- ハーフタイムシャッフルの生みの親はジェフ・ポーカロ。