連符(れんぷ)の種類はたくさんあり、過去のページで説明した1拍3連符だけではありません。1拍3連符の次に多く出てくるのが2拍3連符(にはくさんれんぷ)という連符で、2拍3連符は2分音符を基準に作られる連符です。2分音符と1拍3連符とを、一緒に見ながら考えていきましょう。

2拍3連符

2分音符と2拍3連符の比較表
2分音符と2拍3連符の比較表画像

2拍3連符の長さ

2拍3連符の長さは2分音符と同じですが、2拍3連符の1回の長さは2分音符の3分の1となります。2拍3連符の表記は4分音符を使い、それらを数字の3で括ります。休符の表し方も同じような具合ですが、4分休符だけを3つ並べることはなく、それは2分休符を1つ使うのと同じになります。

数値で表す2拍3連符

数値で表す4分音符を1.0とすると、その2倍の長さの2分音符は2.0となります。2拍3連符の全体的な数値も2.0ですが、2拍3連符の1回あたりは0.6666666666666667となります。

2分音符と2拍3連符
2分音符と2拍3連符の2小節

2拍3連符が2回作れる

拍子記号が4分の4拍子の時なら、2分音符なら小節内に2回入ります。2分音符と2拍3連符は同じ長さになるので、2拍3連符も小節内に2回作る事が出来ます。1・2小節目で2分音符と2拍3連符の、長さ関係も分かると思います。

2拍3連符の休符
2拍3連符の休符の2小節

2拍3連符に入る休符

上記の2小節でも見られるように、2拍3連符にも休符が入ってくる事があります。休符は最大で2つまでで、先述した通り休符が3つなら、それは2分休符を1つ使います。2拍3連符のリズムは只でさえ難しいので、休符が入ってくると更に難しくなります。

2拍3連符を覚えるコツ

1拍3連符×4
1拍3連符×4の1小節

2拍3連符は1拍3連符から

2拍3連符を覚えるコツとして、1拍3連符から考えるというのがあります。上記の1小節は1拍3連符が4つありますが、これに休符を加え2拍3連符を2回作っていきます。上記の1拍3連符が全く歌えないという人は、1拍3連符は4分音符を三等分したリズムを参照してください。

1拍3連符×4(休符)
1拍3連符×4(休符)の1小節

1拍3連符に休符を加える

先程の1拍3連符に休符のを加え真ん中で区切ると、というリズムを2回見ることが出来ます。このが2拍3連符の1回分になり、2拍3連符が鳴るタイミングと同じになります。2拍3連符と照らし合わせても見てみましょう。

休符ありの1拍3連符と2拍3連符
休符ありの1拍3連符と2拍3連符の2小節

2拍3連符のタイミング

上の小節が1拍3連符に休符を加えたリズム、下の小節が2拍3連符のリズムです。このように見比べてみると、音の鳴り始めるタイミングが同じ、というのが分かり易いと思います。もちろん、2拍3連符に休符は入ってこないので、その分だけリズムを作るのに気を付けねばなりません。

2拍3連符は忘れやすいリズム

2拍3連符は覚えたと思っても、次の日には忘れてしまう事の多いリズムです。そういう場合は説明してきたように、1拍3連符から作る2拍3連符を試してみてください。

2拍3連符のリズム練習

大きな譜面を開く
2拍3連符(休符なし)
2拍3連符(休符なし)の譜面

リズムの崩れに注意

小節の1・3拍目から始まる2拍3連符は分かり易いですが、4小節目のように2拍目から始まると、リズムを崩してしまう事も多いです。また、2拍3連符のリズムに気を取られ過ぎると、7小節目に出てくる付点4分音符と8分音符のような、単純なリズムを崩す事も有り勝ちなので注意しましょう。

大きな譜面を開く
2拍3連符(休符あり)
2拍3連符(休符あり)の譜面

2拍3連符を耳で覚える

このページでも説明しましたが、1小節目のタタタタタタから、2小節目の休符を加えたが、2拍3連符の鳴るタイミングと同じです。耳でもしっかりと確認しておきましょう。5小節目からは更に難しいリズムが続きます。何度も譜面を見て、音源を聴く必要があるでしょう。

記事終了
このページのまとめ
  • 2拍3連符と2分音符は同じ長さ。
  • 2拍3連符は1拍3連符の次によく出るリズム。
  • 2拍3連符は1拍3連符から作り考えると良い。