その音符の半分の長さがプラスされる、というのが付点音符(ふてんおんぷ)でした。過去のページでは、付点4分音符と付点2分音符を説明しましたが、このページでは16分音符がポイントになってくる、付点8分音符(付点8分休符)を見ていきましょう。
付点8分音符と16分音符
付点8分音符の長さ
付点8分音符は4分音符よりは短く、8分音符よりは長いという付点音符です。少しややこしい長さですが、先ずは音符を数値に直して考えてみましょう。4分音符を1.0とすると、付点8分音符は0.75となります。8分音符の0.5に0.25を加えれば、0.75となるのが分かると思います。
付点8分音符の付点
0.5の半分は0.25ですが、その長さに相当するのが16分音符です。つまり、付点8分音符は8分音符に16分音符が加わった長さになり、付点8分音符の付点は16分音符ということです。
4分音符と16分音符
①は4分音符で1つの長さをタアアアとし、②は16分音符で4つの長さをタカタカとします。どちらも文字数が4文字ですが、この事にも注目して付点8分音符を見ていきましょう。
付点8分音符のパターンA
付点8分音符のみだとタアアになりますが、そこに16分音符のカを加えると、4分音符1つと同じ値になり、タアアカで一区切りとなります。付点8分音符の後に16分音符が来る場合、①のように書かれる事もありますが、②のように連桁(れんこう)を使う事がほとんどです。
付点8分音符のパターンB
今度は先程と逆で、16分音符が先に来てのタの1文字と、付点8分音符が後に来てのカアアの3文字で、4分音符1つと同じ値です。この場合も①のように16分音符と付点8分音符を、分けて書く場合もありますが、ほとんどは②のように連桁を使う方が多いでしょう。
付点8分休符のパターン
付点8分休符も16分音符1つとセットでワンペア、と考えていくと良いでしょう。①は先に付点8分休符が先に来てウンウカ、②は後に付点8分休符が来てタウンウという2パターンです。休符の時は連桁を使えないので、何処までが4分音符1つと同じ値になるのか、分り辛い場合が多いです。
付点8分音符とタイ記号
タイ記号で表す付点8分音符A
①の付点8分音符+16分音符のタアアカというリズムですが、これは②のように、16分音符4つの1つ目と2つ目、2つ目と3つ目をタイ記号で結んでやったリズムと同じです。
タイ記号で表す付点8分音符B
今度は①の16分音符+付点8分音符のタカアアというリズムですが、これは②のように、16分音符4つの2つ目と3つ目、3つ目と4つ目をタイ記号で結んでやったリズムと同じです。
付点8分休符を16分休符で表すA
①の付点8分休符を16分休符に直すと3つ分になるので、②のように16分休符3つを使っても同じリズムになります。
付点8分休符を16分休符で表すB
次も全く同じ考えで、①の付点8分休符を16分休符に直すと3つ分になる為、②のように16分休符3つを使っても同じリズムになります。
譜面を書く時は注意
付点8分音符と付点8分休符は無駄のない、①のように表記するのが正しいですが、リズムを考える時は②のように、文字数に合わせた直し方をしてやると、分かり易い人もいると思います。
付点8分音符のリズム練習
大きな譜面を開く2種類の付点8分音符
4小節目までの付点8分音符の使われ方はタアアカというような、前に付点8分音から16分音符というリズムです。5小節目からはタカアアという、16分音符から付点8分音符というリズムも加わります。これら2種類の付点8分音符は頭で分かっていても、焦ってリズムを間違う人が多いです。
大きな譜面を開く付点8分休符も歌う
付点8分休符と16分音符のリズムには、前に付点8分休符が来るウンウカと、後に付点8分休符が来るタウンウがあります。16分音符を歌うのは当たり前ですが、付点8分休符も歌ってやりましょう。付点8分休符に限らずですが、休符も歌ってやることがリズムを習得するポイントです。
- 付点8分音符は8分音符に16分音符を加えた長さ。
- 付点8分音符は16分音符とセットで使われる事が多い。
- 付点8分休符も声に出して歌ってやることが大事。