主音がE音のマイナースケールが、Eマイナースケールです。先ずはマイナースケールになる条件を、Aマイナースケールを例に挙げて確認しておきましょう。ここでもピアノの鍵盤図とエレキベースの指板図の両方から、Eマイナースケールを考えてみてください。
Eマイナースケールの作り方
マイナースケールの全音と半音
マイナースケールになる条件というのがあり、それが全音・半音・全音・全音・半音・全音・全音という並び方です。ピアノでAマイナースケールを弾く場合、白鍵(はっけん)だけをA音から順番に弾いてやれば、マイナースケールの完成です。
ピアノの全音と半音
A音からB音の間には黒鍵(こっけん)があるので全音になり、ベース指板でいうとフレット2つ分です。B音からC音の間には黒鍵がないので半音になり、ベース指板でいうとフレット1つ分です。
マイナースケールにならない
次はEマイナースケールを作りたいのですが、Aマイナースケールと違い白鍵だけを弾いたのでは、全音と半音がマイナースケールの条件になりません。そこで次のように通る音を変えます。
黒鍵のF#を通る
最初のE音から次のF音へは進まず、F#音の黒鍵を通ってやりましょう。そうしてやれば、全音と半音の並びがマイナースケールになり、Eマイナースケールも完成します。
Eマイナースケールの指板
4弦だけのEマイナースケール
ピアノ図と同じように、指板でEマイナースケールを作ると上記のようになり、全音と半音もマイナースケールの並び方になっています。もちろん、他の3・2・1弦だけでもEマイナースケールを作れます。これを演奏に適した、弾き易いポジションに直してみましょう。
マイナースケールは同じ
左の指板が弾き易く直した、Eマイナースケールのポジションです。右の指板はAマイナースケールのポジションですが、両方は弦が1本ずつズレてはいるものの、同じポジションを作っているのが分かります。このポジションは全てのマイナースケールに、当てはめることが出来るわけです。
平行調は同じ音を使う
左の指板はEマイナースケールですが、右の指板はGメジャースケールです。マイナーとメジャーのスケールなのでポジションは違いますが、使っている音名は同じです。これは平行調(へいこうちょう)という関係で、メジャーとマイナーのスケールには、それぞれ平行調が存在しています。
Eマイナースケールはホ短調
改めてEマイナースケール確認しておきましょう。E音を日本音名にするとホ音なので、Eマイナースケールは日本式ではホ短調(ほたんちょう)と言います。クラシック音楽でならホ短調などの日本読みをしますが、ポピュラー音楽で日本読みをすることは稀です。
#は嬰
#の日本式を嬰(えい)と言いますが、これも見る機会は少ないでしょう。
- EマイナースケールはF#を通る。
- EマイナースケールとGメジャースケールは同じ音名。
- Eマイナースケールはホ短調とも言う。