過去のページで説明したAマイナースケールのイ短調で、マイナースケールの基本が分かったら、次はDマイナースケールを見ていきましょう。メジャースケールの時と同じように、ピアノの鍵盤図から、マイナースケールの構成を考えていきましょう。
Dマイナースケールはニ短調の作り方

Dマイナースケールはニ短調
Dマイナースケールは日本式でニ短調(にたんちょう)です。主音のD音から白鍵だけを順番に弾くと「全|半|全|全|全|半|全」となるので、マイナースケールである短音階の並び方にはなっていません。短音階の並びは「全|半|全|全|半|全|全」だったので、この並び方にするには、メジャースケールの時と同様に♭か♯を使います。

Dマイナースケールのポジションと音名
片方の指板図は以前のページでも説明した、Aマイナースケールのポジションで、これを全てのマイナースケールの共通ポジションと考えましょう。主音の「●」が、フレットのA音にあればAマイナースケールで、フレットのD音にあれば、もう片方の指板図のDマイナースケール、ということになります。Dマイナースケールの音名にも注目してやると、2弦8フレットにB♭音があり、2弦7フレットのA音からは、半音の距離になっています。これを考えて、再びピアノの鍵盤図を見てみましょう。

Dマイナースケールのニ短調を作る
A音からB音へ渡ってしまうと、全音の音程になるので、A音からB♭音へ進んでやると半音になり、B♭音からC音で全音になるので、これでニ短調の短音階が完成します。Dマイナースケールのニ短調だと、第一音の主音がD、第四音の下属音がG、第五音の属音がA、第七音の不完全な導音がCとなります。

DマイナースケールのB♭は変ロ
Dマイナースケールである、ニ短調を確認しておきましょう。英語音名のDを日本語音名にするとニで、それが主音なのでニ短調です。半音下がる意味を持つ♭を、日本式にすると変(へん)だったので、B♭は変ロということになります。過去のページでも何度か言っていますが、ポピュラー音楽の場合だと、日本読みで説明されることは少ないと思うで、無理に覚えなくてもいいでしょう。

Dマイナースケールを2弦のみで表す
最後に2弦だけで表した、Dマイナースケールを見ておきましょう。エレキベースの指板は、開放弦の0フレットから12フレットまでで、丁度1オクターブ高い音になっており、それは他の1弦・3弦・4弦でも、同じことが言えます。この指板図も2弦0フレットがD音、2弦12フレットもD音となっており、短音階はマイナースケールの全音と半音の並びにもなっています。