ギタリストがよく使うフィンガリングに、セーハやバレーコードと言われるテクニックがあります。ベーシストもセーハやバレーコードを使う場合がありますが、ギタリストのそれとは、少し使い勝手が違ってくるかと思います。繊細な押弦スキルなので、慣れるまでに時間がかかるはずです。
セーハで2本の弦をコントロール
セーハは1本の指で押弦
左の小節は人差し指と中指で押弦しており、これでも何ら問題ありませんが、前後のベースライン次第では右の小節のように、人差し指のセーハだけで押弦した方が良い場合もあります。3弦3フレットは人差し指の指先で押さえ、2弦3フレットは人差し指の第一関節寄りで押弦してやります。
セーハは指先を使い分ける
画像は人差し指の指先のアップです。3弦3フレットは白線より上で押弦し、2弦3フレットは白線より下の紫色あたりで押弦することになるでしょう。最初はとても違和感のあるフィンガリングで、コントロールも難しく、器用に指先を使い分けないと音が重なってしまいます。
2弦は指と触れるだけ
先ずは3弦3フレットを、人差し指の指先で押さえてみましょう。この時に人差し指は2弦に触れていますが、弦をフレットへ押し込まないようにしてください。弦をフレットへ押し込んでしまうと、余計な音が出てしまうかもしれないので、注意してやりましょう。
3弦はミュート状態
2弦3フレットは指先よりも下の、つまりはセーハで押弦します。画像では3弦もフレットへ押し込んだままに見えますが、3弦はフレットからは離れています。なので、3弦3フレットの音は止まっている状態で、3弦をミュートしているのと同じことです。
セーハは必須テクニック
説明してきたように、一方の音を出すと同時に、もう一方の音はミュートさせるので、エレキベースのセーハは繊細なフィンガリングだと言えます。もちろんエレキベースでも、ギターのコード弾きのように、同時に音を鳴らすこともあるので、セーハは必須テクニックの1つと言えます。
弦を飛ばしてバレーコード
先ほどは3弦から2弦というように、隣り合う弦でのバレーコードでしたが、今度は4弦から2弦へと、弦を1本飛ばしたバレーコードを見ていきましょう。こういったフィンガリングもベースラインによっては有効的で、無駄な動きが少なく効率の良いフィンガリングとなります。
バレーコードは効率的
左の小節のように、3本の指を使い押弦することも出来ますが、押さえ辛く無駄な動きも増えます。これを右の小節のように、バレーコードを利用すれば効率的なフィンガリングになります。しかし、3弦を飛ばしてバレーコードで押弦する分だけ、フィンガリングも難しくなります。
4弦3フレットの押弦が鍵
4弦3フレットは指先での押弦となりますが、僕は白線と重なる指の腹で押弦しています。この押弦がバレーコードで押弦する、2弦3フレットの押さえ易さに影響してくると思います。その2弦3フレットは紫色で示している、指の第一関節から第二関節の間での押弦になると思います。
バレーコードに大きく影響
前述したように、僕は4弦3フレットを指の腹で押弦しているのが分かります。僕の場合ですが、4弦3フレットを指先で押弦してしまうと、次の2弦3フレットがバレーコードで押さえ辛くなってしまうからです。指先と指の腹との押弦は少しの違いですが、バレーコードには大きく影響してくると思います。
バレーコードのポイントを掴む
4弦の音は止めるので弦はフレットから浮かしますが、指は弦に触れさせてミュートしておきます。それとほぼ同時に、2弦3フレットをバレーコードで押弦するので、絶妙な人差し指のコントロールが必要です。何度も押弦のポイントを確認して試し、バレーコードがし易い押弦ポイントを掴んでください。
バレーコードの指は固定
今度は上記の2小節で、バレーコードの練習をしてみましょう。1小節目の3弦3フレットを人差し指の指先で押さえ、2弦と1弦の3フレットは人差し指の指先より下の、バレーコードで押弦することになります。なので、人差し指の指先は最後まで3弦3フレットから動きません。
バレーコードの指について
バレーコードで押弦する指は人差し指が最も多いですが、ベースラインによっては中指や薬指、一番力のない小指でもバレーコードで押弦する必要があります。バレーコードは初心者には難しいですが、とても重宝するフィンガリングなので、積極的に使っていきましょう。
- セーハとバレーコードは同じ意味。
- セーハは1本の指で複数の弦をコントロールする。
- バレーコードはフィンガリングの必須スキルと言って良い。