ジャズでは譜面のコード進行を、特にはソロ演奏中に変更してしまえます。その方法の1つがツーファイブで、既存のコード進行にツーファイブを当て嵌める事により、ウォーキングベースのパターンを増やす事が出来ます。バグス・グルーヴのコード進行を例に挙げて見ていきましょう。
ツーファイブを作る
ツーファイブに変えてしまう
①のように6小節目はB♭7が続きますが、そこへ②のようにGm7とC7を入れて、ワンである7小節目のF7に繋げるツーファイブを作る事が出来ます。これでコード進行の単調さを無くせますし、ウォーキングベースのパターンも変えられます。また、同じように③のようにしても良いでしょう。
仮のトニックコードと考える
5小節目のB♭7を仮のトニックコードとして考えると、表にも示すブルースのコード群が作れます。そしてツーファイブはCm7とF7になり、それらを⑤のように4小節目に入れてやる事も出来ます。
更に仮のトニックコード
⑥は先程の4小節目にツーファイブを入れたものですが、このCm7を更に仮のトニックコードと考えてみます。そうすると⑦のように、3小節目にマイナーキーのツーファイブを作る事も可能です。
コードを勝手に変えても良いの?
大まかに説明すると、元のコードとツーファイブの構成音が似ていたり、スケール的に合う音だったりするので心配は要りません。しかし、他の演奏者も個々にコードを変えて伴奏やソロを弾くので、音がぶつかってしまう事もあります。でも、それがまた面白かったりもするのがジャズかと思います。
ツーファイブの注意点
ツーファイブは連結力の強いコード進行ですが、それがあまりに続き過ぎてしまうと、ベタになってしまうので注意が必要です。また、ツーファイブ等でコード進行をアレンジするのは、ほとんどがソロ演奏中だと考えてください。
このページのまとめ
- トニックコードに向けてツーファイブを作れる。
- 仮のトニックコードという考えでもツーファイブを作れる。
- ソロ演奏中ならコード進行を勝手に変えても心配ない。