コードに関して言えばベーシストは、コードのルートを弾くというのが最初の仕事だと言えます。そのコードのルートというのがどういうものなのか、コードが記された8小節の譜面を例に挙げ見ていきましょう。他のカテゴリになりますが、ベースはコードのルート(根音)も参考になると思います。
ルートと指板の音名
大きな譜面を開くコードに記されるルート
上記は8小節の譜面で、コードは「C・Am・Dm・G」を2回繰り返しています。譜面中のはルートを弾いているのを示しており、8小節全てコードのルートを弾いているのが分かります。コードには必ずルートが記されているもので、この4つのコードにもルートは記されています。
ルートは英語の大文字
1・5小節目のコードCならCがルートです。4・8 小節目のコードGもGがルートです。2・6小節目のコードAmならAだけがルートです。3・7小節目のコードDmも、Dだけがルートです。これら4つのコードのルートは分かったと思うので、次は指板の音名を見てみましょう。
指板の音名がルートになる
コードがCの1・5小節目で使われている音は、3弦3フレットと1弦5フレットです。指板の音名を確認してみると、このフレットの音名はC音だと分かります。コードがAmの2・6小節目で使われている音は、4弦5フレットと2弦7フレットです。同じく指板の音名を確認すると、フレットはA音となっています。残り2つのDmとGも、コードのルートと指板の音名が一致しています。このように、指板の音名がコードのルートになるのです。
ルート弾きに必要
コードのルートだけを弾く事を、ルート弾きなどと言ったりします。ルート弾きをするには当然、指板の音名を頭に入れておかないといけません。これを初心者が覚えるには大変ですが、1日1フレットを覚えられれば十分すぎる程なので、気楽に覚えていけば良いでしょう。
ルート弾きは最低で最高
曲のコードが分かっているなら、ルート弾きをしておけばベースラインとして成立します。ベーシストのルート弾きは最低限の仕事ですが、ベーシストがルートを弾くことによって、そのコードが最も安定するので、最高の仕事をしているとも言えます。
♭や#が付くコードのルート
ルートは♭や#も含める
- 1小節目はCM7(シー・メジャー・セブンス)で、ルートだけならCです。
- 2小節目はBm7(♭5)(ビー・マイナー・セブンス・フラット・ファイブ)で、ルートだけならBです。
- 3小節目はD♭7(ディー・フラット・セブンス)で、ルートは♭も含めたD♭になります。
- 4小節目はF#7(エフ・シャープ・セブンス)で、ルートは#も含めたF#になります。
それぞれ♭はフラット、#はシャープと言います。コードのルートの直ぐ隣に♭や#がある場合は、それらも含めてルートになるので注意が必要です。3・4小節目のD♭7とF#7のルートを、指板でも確認しておきましょう。
♭は半音下がる
音楽記号の♭には半音下がるという意味があり、指板で考えるとフレット1つ分ヘッド側へ移動します。3弦5フレットのDを例に挙げると、そこから半音下がったのは3弦4フレットになり、それがDから半音下がったという意味のD♭になります。
#は半音上がる
音楽記号の#には半音上がるという意味があり、指板で考えるとフレット1つ分ブリッジ側へ移動します。4弦1フレットのFを例に挙げると、そこから半音上がったのは4弦2フレットになり、それがFから半音上がったという意味のF#になります。
- コードには必ずルートが記されている。
- 指板の音名がルートに直結してくる。
- ♭や#も含めてルートになる。