メジャーコードとマイナーコードの使い方について分かったら、コードだけが書かれた簡略譜面と音源を頼りに、自分でベースラインを作るという事に挑戦してみましょう。また、ベースラインで最初に使える音はルートだけではない、という事についても考えていきましょう。
メジャーコードで作るベースライン
ルート弾きで確認する
上記はメジャーコードだけが記された、簡略された8小節の譜面です。次に音源を聴いてもらうと分かりますが、ベースパートが入っていない音源です。これにベースラインをつけていく分けですが、先ずはコードを見ながらルート弾きだけで、どのような感じになるかを確かめてみましょう。
マイナスワン
自分のパート楽器の音だけが入って音源をマイナスワンと言います。
使うフレットを絞る
ルート弾きで確認できたら、今度はメジャーコード全体を使いベースラインを考えてみましょう。コードのポジション全体を見ると使える音がたくさんあり迷いますが、1小節内で使えるフレットの範囲は限られてくるので、ワンポイントだけに絞って考えるようにすると良いでしょう。
大きな譜面を開くオクターブ上下の音を使う
僕は上記のような8分音符を主体にした、8ビートでまとめたベースラインにしてみました。5小節目からも同じコード進行が続くので、1小節目からと同じベースラインになるのも良いですが、オクターブ上下の音を使いベースラインに幅を持たせるのも良いかと思います。
マイナーコードで作るベースライン
ルート弾きで確認する
次はマイナーコードだけが記された、8小節の簡略譜面です。やはり音源はベースパートが入っていないマイナスワンの音源なので、これにベースラインをつけていきましょう。ここでも先ずはルートだけを弾いて、どのような8小節なのかを感じてみる事から始めると良いでしょう。
開放弦の有無と運指
今度はマイナーコード全体でベースラインを作ってみましょう。コードの最初の音はのルートから入りますが、同じベースラインでも開放弦を使う場合と、開放弦を使わない場合などにより、運指が大きく変わってくる事もあります。僕の考えたベースラインで見比べてみましょう。
大きな譜面を開く開放弦を使わない運指
1小節目のAmは4弦5フレットのから入っており、運指は譜面に示すようにしてみました。これを開放弦から入る運指に直したのが次の通りです。
大きな譜面を開く開放弦を使う運指
開放弦を使うと運指も楽になったと思います。しかし、3小節目の2弦2フレットから4弦0フレットは、3弦を飛ばして弾かないといけないので、指弾きにしろピック弾きにしろ、今度はピッキングが難しくなってしまいます。そこで今度は次のようなTAB譜面にしてみました。
大きな譜面を開く運指を都合よくする
2小節目の4拍目で使っていた2弦3フレットを異弦同音の3弦8フレットに、3小節目の頭で使っていた2弦2フレットを異弦同音の3弦7フレットに直してやると、ポジション移動が必要になるものの、4弦0フレットが弾き易くなるかと思います。このように、運指を自分の都合よくするのも有りです。
ベースラインの最初の音
同じルートが続く
1小節目のコードCはの、3弦3フレットで終わっています。続く2小節目のコードCmも同じの、3弦3フレットから入っています。これでも問題ありませんが、次のようにして弾いてやる事も可能です。
短3度から入る
2小節目のコードCmをの短3度から入る事により、3弦3フレットのが続くのを回避しています。ベースラインの最初の音はから入らないとダメという事もなく、コードトーン(コードを作っている音)から弾き始める事もあります。
完全5度より短3度
2小節目は完全5度のから入っても構いませんが、は1小節目と被ってしまうので、から入った方がコードの移り変わりがして効果的です。
ルートを使わなくても良し
今度は2小節目がコードDmで、これもから弾き始めていますが、その後はがあるだけでは使っていません。ベースラインには必ずを入れないとダメというルールはなく、以外のコードトーンだけで済まされる小節もあります。
短3度を意識するベースライン
上記は同じを持つメジャーコードとマイナーコードが、2小節ずつ並ぶ簡略譜面です。マイナスワンの音源を利用し、先程も説明した通りマイナーコードの小節では、から弾き始めるベースラインを作ってみましょう。またを使わないベースラインも考えられると良いでしょう。
ベーシストの基本はルート
から入らないという事を覚えておくと、ベースラインの幅もグンと広がります。しかし、バンド演奏ではベースがを弾く時が最も安定します。なので、ベーシストの基本はなのだという事も忘れないようにしましょう。
- コードの指板を見る時はワンポイントに絞る。
- 異弦同音で自分の都合の良い運指に出来る。
- ルートから入らないベースラインもある。