コードを正しく表すとコードネームですが、略してコードと言う方が多いでしょう。コードはアルファベットの英文字や、数字などで表される音楽記号で、譜面には下記のような感じで、コードが記されていると思います。コードからベースラインを作るには、指板の音名も非常に重要になってきます。
ルート・根音とは?

コードには必ずルートがある
メロディとコードが書かれた譜面と、ベースが録音されていない音源を渡され「これにルートだけでいいから、ベースラインをつけておいて」と言われたらどうでしょう。コードの知識がない人には、全く意味さえ分からないと思います。上記の譜面は、1小節目から順にコードが記されていますが、それらコードには必ずルートがあるのです。

コードだけの簡略小節
最初に見た譜面のコードだけを取り出し、簡略して書かれた8小節です。コードからルートを探すのに、メロディは関係ないので、こうした方が分かり易いと思います。では次に、これらのコードからルートだけを表した、簡略8小節を見てみましょう。

コードのルートだけの簡略小節
コードからルートだけを表してみましたが、変わったものもあれば、変わっていないものもあります。つまりルートというのはコードの一番最初に書かれる英語音名のことで、その他の記号はルートではありません。コードのルートが分かったら、今度は指板の英語音名を思い出してみましょう。

指板の音名がルート
指板には上記のような、英語音名が割り振られています。この指板の音名こそがルートになるので、先ほどの簡略8小節と、指板の音名を合わせてやれば、ルートを弾いていることになります。先ずは4小節目までを、7フレットまでに限定して、ルートを確認してみます。

音の高さが違うルート
それぞれ赤丸で記された音名が、各小節のルートになります。1小節目のコード「C」を例に挙げると、音の高さは違いますが、3弦3フレットのC音も、1弦5フレットのC音も、どちらを選んでもルートとなります。次に5小節目からのコードを、やはり7フレットまでに限定して、ルートを見てみましょう。

ルートが同じコード
5小節目のコード「CM7」と、1小節目のコード「C」は、コードの種類は違うものの、ルートは同じなので、指板の音名からは、同じフレットが選ばれる分けです。4小節目のコード「G」と、8小節目のコード「G7」も然りです。
ルートは根音
コードは3つや4つの複数の音が、縦に積み重なっていると想像してください。それの一番下にある土台の音をルート(Root)と言い、日本式では根音(こんおん)とも表すので、覚えておきましょう。
異名同音のルート
説明してきたように、指板には「C・D・E・F・G・A・B」の音名が割り振られていますが、空白のフレットも見られました。当然、その空白のフレットにも音名があり、そこは隣のフレットの音名に♭(フラット)と、♯(シャープ)を使い表現します。

♭は半音下がり、♯は半音上がる
上記の簡略4小節のコードには、ルートの隣に♭と♯が付いており、その場合はそれら♭と♯も含めルート、ということになります。♭は半音下がるという意味で、フレット1つ分左へ移動します。♯は半音上がるという意味で、フレット1つ分右に移動することになります。このことを踏まえ、指板図からコードのルート探してみます。

同じフレットの音
1小節目の「B♭M7」のルートは、B音から半音下がった、B♭音がルートです。2小節目の「A#m7」のルートは、A音から半音上がった、A#音がルートです。これら両方の呼び方は違いますが、同じフレットの音ということになります。

異名同音のフレット
3小節目の「E♭M7」のルートは、E音から半音下がった、E♭音です。4小節目の「D#m7」のルートは、D音から半音上がった、D#音がルートです。やはり、両方とも違う音名ですが、同じフレットを示しています。こういった、違う呼び方で同じ音のことを異名同音(いみょうどうおん)と言います。
指板の音名は少しずつ覚える
このページで説明してきたように、指板の音名がコードのルートになります。なので、指板の音名を暗記しておかないと、ルートを弾くことが出来ない分けです。一度に覚えるのは大変なので、先ずは5フレット目までを目標としましょう。その範囲内には、コードで使う全てのルートが揃っています。また、ルートから始まるコードネームでも、このページと同じことを説明しているので、参考にしてください。