ジャズでメインとなるベースラインと言えば、4分音符を中心に組み立てるウォーキングベースです。コードについての知識は、エレキベースのコードのカテゴリーで、ウォーキングベースの作り方に関しては、ジャズ入門のカテゴリーで説明しています。

ウォーキングベースラインの練習

ポピュラー音楽風ウォーキングベース

ジャズで使うコードは四和音からが普通ですが、ウォーキングベースはジャズ専用のベースライン、というわけではありません。この譜面のように三和音のコードでも、ウォーキングベースは問題なく作れるのでポピュラー音楽でもウォーキングベースは使うことも可能です。ドラムの叩き方もジャズっぽいパターンはありますが、この音源のように、ポピュラー音楽のようなドラムでも、ウォーキングベースは合います。

同じウォーキングベースを避ける

四和音のセブンスコードを使ったウォーキングベースですが、一つ前と同じようにジャズという感じはせず、ポピュラー音楽色が強く感じられると思います。1小節目から8小節目までと、9小節目から16小節目までで、同じコード進行を繰り返しているのが分かります。こういったコード進行が同じ時のウォーキングベースは違うベースラインにすることが望ましく、僕も違うウォーキングベースにしています。ジャズに限れば、同じウォーキングベースは避けるべきですが、しかしこれがポピュラー音楽になれば、同じベースラインになっていることも多々あります。

ルート以外から弾き始める

1小節目と2小節目は同じコードの「Am」が続いています。2小節目の1拍目もルートのRoot(根音)の記号を置いても良いですが、1拍目をルート以外のコードトーンにするウォーキングベースもよくあることです。僕は短3度の記号の短3度を持ってきましたが、完全5度の記号の完全5度でも構いません。他にも8小節目は長3度の記号の長3度や、14小節目は減5度の記号の減5度などが、1拍目にルート以外のコードトンを使っているのが分かります。ジャズでは1拍目にルート以外を使うのは自然なことですが、ウォーキングベースではないポピュラー音楽でも使えることなので、覚えておくと良いでしょう。

ツーファイブは定番のコード進行

コード進行に「Dm7」「G7」「C」と、「Bm7(♭5)」「E7」「Am」という流れを見られますが、これらはツーファイブというコード進行です。簡潔に説明するとツーファイブは4度進行を2回繰り返す定番のコード進行といった感じです。またツーファイブはジャズに限らず、ポピュラー音楽でも頻繁に登場します。この譜面のキーだけに限らず、ツーファイブを意識できるようになると、ベースラインの固定パターンを、幾つか決められるでしょう。詳しくはツーファイブというコード進行を参照してください。

1小節内にコードが2つ

5小節目からにかけてと、13小節目からにかけてはコードチェンジが多く、ウォーキングベースを考えるのも大変です。最初から難しいことをしようとせずに1小節内にコードが2つある場合などは、シンプルなウォーキングベースを心がけると良いでしょう。ここでもほとんどが、コードトーンだけを使ったウォーキングベースにしています。もっとシンプルに考えると、ルートだけを2拍ずつ置いても十分です。余裕が出てきたらツーファイブなどを考慮した、ウォーキングベースを作ると良いでしょう。

ポピュラー音楽をジャズ演奏する

この譜面はスティービー・ワンダーの「Isn’t She Lovely」という曲のコード進行です。特に洋楽が多いと思いますがポピュラー音楽をアレンジしてジャズ演奏するということはよくあります。この「Isn’t She Lovely」は、原曲だとキーが「Eメジャー」ですが、多くの場合「Fメジャー」に直して演奏され、コード進行も少しアレンジしています。キーやコードの変更は、ジャズではよくあることで、演奏者の都合により変更されます。

枯葉はジャズの定番曲

ジャズにもたくさんの名曲がありますが、その中でも枯葉はジャズの定番中の定番曲で、ジャズをやる人なら必ず演奏する曲で、避けては通れない曲でもあります。1コーラスが32小節と長く、コード進行は繰り返しが多いです。なのでウォーキングベースを組み立てるのは、単純ながらにして難しい曲、と言えるでしょうか。演奏者によってコード進行の、アレンジが多少異なるものの、枯葉のキーは大抵同じなので、この譜面のコード進行を、丸ごと覚えてしまうのも良いでしょう。