スラップ奏法では全体的に、親指で弦を叩くサムピングの占める割合が多いので、サムピングでまともな音を出す事から始めていくと良いでしょう。親指のどの位置を使って弦を叩くのか、サムピングにはどんな種類があるのかなど、主に動画を使って見ていきましょう。

サムピングの基本

サムピングの動作

サムピングは腕や手首の回転

親指は力まない程度に真っ直ぐ伸ばし、残り4本の指は軽く握っておきましょう。そのような状態で腕から手首にかけての回転を利用し、団扇を扇ぐような感じで親指を振ります。サムピングは親指を弦に押し当てるのではなく、腕の回転を活かした方が切れ味の良い音が出る、というのを覚えておきましょう。

サムピングの位置
サムピングの位置の画像

サムピングの位置も自由

僕の基本とするサムピングの位置は1周辺ですが、後に説明するサムピングの種類によっては、2周辺になることもあります。大体の人がこれら二ヵ所でサムピングしていると思いますが、その他のサムピングの位置になっても問題ありません。

サムピングのコツ

サムピングで上手く音が鳴らない理由の1つに、親指を弦に当てる時間が長すぎるというのがあります。サムピングで親指が弦に触れる時間は一瞬です。また、サムピングは親指で弦を叩くと説明しましたが、僕は親指を弦でバウンドさせているというイメージです。

サムピングの種類

サムピングにも何通りかの種類が見られ、音楽スタイルやテクニックにより使い分けられます。他にも存在するのかもしれませんが、ここではサムピングを3種類に分けて見ていきましょう。

ノーマルサムピング

最も多いサムピング

最も多く見られるサムピングで、これがサムピングの基本と言っても良いでしょう。先ずはこのノーマルサムピングで、切れ味の良い音を出す事から始めていきましょう。ノーマルサムピングは最も使い勝手が良いサムピングですが、高速で連打するのには難があります。

サムダウン&サムアップ

ピックのようなサムピング

サムダウンは親指を振り切ってしまい、下の弦で止めると良いでしょう。サムダウンは親指の腹寄りでのサムピングになるかと思います。サムダウンが終わって親指を返す時に、爪を弦に当て音を出すのがサムアップです。親指をピックの様に扱えるので、高速サムピングが可能です。

フリー風サムピング

親指が下を向くサムピング

親指を下に向けてのサムピングは、レッド・ホッド・チリペッパーズというバンドの、フリーが流行らせたと思われるので、ここではフリー風サムピングとしています。このサムピングならストラップを長くして、エレキベースを下で構えられますが、その分だけフィンガリングが大変です。

全ての弦をサムピング

僕が中高生の頃に見たスラップ教則本には、サムピングは低音弦の4・3弦と書いてあることが多かったのですが、現在では2・1弦もサムピングするのが普通です。また、サムピングはネックの根元周辺が基本ですが、ピックアップ寄りの弦をサムピングしても問題ありません。

音楽スタイルに合わせる

サムピングの種類により、スラップ奏法のスキルなども大きく変わってきます。音楽スタイルに合わせたサムピングを選べば良いですが、もちろん1つのサムピングに絞る必要はありません。

記事終了
このページのまとめ
  • サムピングは腕や手首の回転を利用する。
  • サムピングは力まずにバウンドさせる感覚。
  • サムピングの種類により音楽スタイルも変わる。