弦を持ち上げたり引っ張り下げたりして、音程を変えるテクニックをチョーキングと言います。ベーシストはギタリストほど、チョーキングする機会は少ないと思いますが、ベースソロなどでは活かせるテクニックなので、覚えておいて損はないでしょう。
チョーキング
チョーキングのコツ
①は弦を持ち上げるチョーキングで、②は弦を引っ張り下げるチョーキングで、どちらも同じチョーキングですが、弦によって使い分けると良いでしょう。チョーキングのコツは音を出すフレットの指だけではなく、上記の画像のように、残りの指も使い弦を上げ下げしてやる事でしょう。
チョーキングの種類
弦をどのくらい持ち上げるか引っ張るかで、音程を変えるのがチョーキングです。下記のようなチョーキングの種類があり、譜面に記されている事もあります。低い音程のチョーキングから見ていきましょう。
- Q.C.(クォーター・チョーキング)
4分の1のチョーキングで、半音の更に半音だけ音を上げます。
- H.C.(ハーフ・チョーキング)
半音は短2度のチョーキングで、フレット1つ分の音程を上げます。
- C.(チョーキング)
一音は長2度のチョーキングで、フレット2つ分の音程を上げます。
- 1H.C.(ワン・ハーフ・チョーキング)
一音半は短3度のチョーキングで、フレット3つ分の音程を上げます。
- 2C.(ツー・チョーキング)
二音は長3度はのチョーキングで、フレット4つ分の音程を上げます。
チョーキングで微妙な音程
3弦3フレットのH.C.なら4フレットと同じ高さに、1弦5フレットのC.なら7フレットと同じ高さになります。1弦12フレットをQ.C.するなら、13フレットでもまだ半音高く、フレットレスベースなら別ですが、チョーキング以外では出せない音程です。また、2C.よりも高いチョーキングもあります。
ベーシストはH.C.でも大変
チョーキングは元々ギタリストが始めたテクニックらしいので、前述したチョーキングの種類は、ギターが基準になっています。なので、実際にエレキベースでチョーキングしてみると分かりますが、H.C.でも相当な力を必要とします。
ベーシストのチョーキング
僕はアドリブソロでのチョーキングが多く、指示が無いので当然ですが、その時は半音や全音などを意識してチョーキングしておらず、大体の感じでやっています。それが良いかは分かりませんが、ベーシストはギタリストほど、チョーキングの音程に敏感にならなくても良いと思います。
チョーキングの練習
大きな譜面を開くチョーキングの運指も自由
譜面にCとあるのが、ここでのチョーキング記号です。Cなので正確にはフレット2つ分の音程を上げますが、音源ではH.C.にも届いていないでしょう。僕は小指で5フレット目を押弦して、残りの薬指・中指・人差し指でもチョーキングという運指ですが、それ以外の運指でも問題ありません。
弦の切断に注意
チョーキングを効かせたい人は、もっと弦を上げ下げすれば良いですが、弦が古すぎたりすると、切れてしまう事もあるので注意してください。
大きな譜面を開くハンマリングからのチョーキング
ここでのチョーキングの音程も統一されておらず、5・6小節目にかけてはQ.C.程度だと思います。その5・6小節目はハンマリングとチョーキングが連続していますが、チョーキングの際は改めてピッキングし直さず、ハンマリングの流れのままチョーキングに入りましょう。
- チョーキングは押弦する指で弦を上下させ音程を変える。
- 弦を持ち上げても引っ張り下げてもチョーキング。
- チョーキングは複数の指を使うと運指し易い。