ベースラインはコードの構成音ではない音、つまりはコードトーン以外の音を使っても問題ありません。そういった音のことを経過音(けいかおん)と言い、コードトーンが主役の音なら経過音は脇役と言える音だと思います。経過音の使い方などを見ていきましょう。

音程記号
  • Root(根音)の記号(ルート)
  • 短3度の記号(短3度)
  • 長3度の記号(長3度)
  • 完全5度の記号(完全5度)
  • 短7度の記号(短7度)
  • 長7度の記号(長7度)

経過音の使い方

オリジナルの譜面
オリジナルの譜面9小節

経過音はパッシングノート

上記9小節は簡単なメロディで、コード進行も記されています。最後には経過音を利用したベースラインを、この9小節に付けてやりますが、経過音の使い方にも少しポイントがあるので説明します。因みに、経過音はパッシングノートとも言われます。

コードトーンだけのベースライン
コードトーンだけのベースライン2小節

コードトーンの特徴

上記2小節はコードCM7の2小節を、コードトーンだけで作ったベースラインです。コードトーンだけのベースラインも多々ありますが、それだけに限定すると窮屈さやベタさを感じる事もあります。そこで次のように、少しだけベースラインをアレンジしてみます。

経過音を含んだベースライン
経過音を含んだベースライン2小節

経過音の特徴

小節のが経過音を表しています。経過音はコードトーンを繋ぐ橋渡し的な役割で、ベースラインに流れを作ってくれる感じです。しかし、経過音はコードの構成音ではないので、目立つ使い方をし過ぎるのは避けましょう。

経過音の区別

上記の経過音をで色分けしていますが、これはスケール内とスケール外の音を区別しています。どういう事かというのを、同じくコードCM7で考えてみます。

CメジャースケールとCM7
CメジャースケールとCM7の小節

スケールインの経過音

コードCM7はCメジャースケールのC・E・G・Bで作られています。残りのD・F・Aは同じCメジャースケール内という事あり、経過音として使い易い音と考えてください。こういった経過音をスケールインしている、というような言い方をします。ベース指板でも見てみましょう。

  • コードCM7とスケールイン
    コードCM7とスケールインの指板図
  • コードCM7とスケールアウト
    コードCM7とスケールアウトの指板図

スケールアウトは経過音ではない?

①はスケールインしているフレットをで表しています。②はCメジャースケールから外れたフレットをで表しており、こういった音をスケールアウトしている等と言います。そして、スケールアウトしている音は経過音にならない、という音楽理論もあります。

CM7のスケールインとスケールアウト
CM7のスケールインとスケールアウトの指板図

コードトーン以外は経過音で良い

しかし、スケールインのもスケールアウトののフレットも、どちらも同じ経過音として良いと思います。要はコードトーン以外のフレットが経過音になる、と思っておけばOKです。経過音はコードトーンの合間に少し使う程度が基本なので、そう大きな変化が出る事は少ないと思います。

経過音を利用したベースラインの練習

大きな譜面を開く
経過音を利用したベースライン
経過音を利用したベースラインの譜面

経過音にも気を配る

上記のベースラインでも人によっては、変だと感じられる経過音も出てくると思います。そんな時は他の経過音を使ってみるか、または無理に経過音を使わなくて良いです。聴いている人には経過音など些細な事ですが、経過音にも気を配り拘りを持った方が、必ず良いベースラインに仕上がると思います。

記事終了
このページのまとめ
  • 経過音は英語式でパッシングノート。
  • 経過音はコードトーン以外の音だと思っても良い。
  • 経過音も大切に考えて使う。