ディグリーとは程度や水準、などの意味がありますが、音楽でいうディグリーネームは、コードを相対的に示す記号、といった感じです。ディグリーネームは主に、コードを分析する時に使われるので、作曲等に興味がある人は、早い内から慣れておくと良いでしょう。

メジャーディグリー

1から7までのローマ数字
1から7までのローマ数字表

ディグリーはローマ数字

主にディグリーネームは、1から7までのローマ数字を使います。ローマ数字は456辺りが、ややこしいかと思うので、確認しておきましょう。そして、ディグリーネームは、次のような表記も付加され、使われていきます。

トライアド(三和音)のディグリーネーム
トライアド(三和音)のディグリーネーム

三和音のディグリー

トライアドとは三和音の事で、先程のローマ数字から変わったものもあれば、そうでないものも見られますが、ローマ数字にコードの性格を付けて使うのが、ディグリーネームです。

テトラッド(四和音)のディグリーネーム
テトラッド(四和音)のディグリーネーム

四和音のディグリー

テトラッドとは四和音の事で、ポピュラー音楽では上記の、四和音のディグリーネームを、使用する機会が多いと思います。このディグリーネームの呼び方は、順番に以下の通りです。

  • 1度メジャーセブンス
  • 2度マイナーセブンス
  • 3度マイナーセブンス
  • 4度メジャーセブンス
  • 5度(ドミナント)セブンス
  • 6度マイナーセブンス
  • 7度ハーフディミニッシュ
Cメジャーキーのダイアトニックコード
Cメジャーキーのダイアトニックコード表

ダイアトニックコードになる

ディグリーネームのローマ数字に、Cメジャースケールを置いてみました。そうするとCメジャーキーの、ダイアトニックコードになります。もちろん、他のメジャースケールを置いても、同じ事が言えます。

  • Fメジャーキーのコード進行
    Fメジャーキーのコード進行の簡略8小節
  • Aメジャーキーのコード進行
    Aメジャーキーのコード進行の簡略8小節
  • ディグリーネームのコード進行
    ディグリーネームのコード進行の簡略8小節

ディグリーネームで基準

❸のようにFメジャーキーを想定に、作曲を開始するとします。途中で何らかの都合により、❹のAメジャーキーに変更、またまた違うキーに変更、といった事があると面倒なので、先ず❺のディグリーネームで譜面を書き、チームで作曲や分析をしていく、という事もあります。

ディグリーネームの書き方

ダイアトニックなスケールとコードで説明しましたが、コードの書き方が複数あるように、ディグリーネームの書き方も、複数あるので気を付けましょう。

マイナーディグリー

ナチュラルマイナーキーのディグリーネーム
ナチュラルマイナーキーのディグリーネーム表

ナチュラルディグリー

ディグリーネームには、マイナーキー専用のものがあります。そして、マイナースケールは3種類あるので、マイナーキーのディグリーも、3種類あります。先ずはナチュラルマイナーキーです。

ディグリーネームのは?

マイナーキーのディグリーには、が付きます。これはメジャーキーのディグリーが基準、という考えからです。姉妹サイトのダイアトニックコードとディグリーネームの後半で、詳しく説明していますが、は飾りみたいなもの、と考えても良いです。

ハーモニックマイナーキーのディグリーネーム
ハーモニックマイナーキーのディグリーネーム表

ハーモニックディグリー

続いてハーモニックディグリーですが、ナチュラルディグリーにはなかった、7があります。マイナーキーのディグリーでは、これがとても重要になってきます。

メロディックマイナーキーのディグリーネーム
メロディックマイナーキーのディグリーネーム表

メロディックディグリー

最後はメロディックディグリーですが、ハーモニックディグリーでも見られた7という、よく使うディグリーもあれば、あまり使わないディグリーもあります。

四和音のマイナーディグリー
四和音のマイナーディグリーネーム表

マイナーディグリーは複雑

特にマイナーキーのディグリーは、3種類もあるので複雑です。作曲家を目指すなら、覚えておく方が良いですが、ベースを弾くだけなら、メジャーキーも含めたディグリーネームは、こういうものがある、という事だけ分かれば十分でしょう。

ディグリーネームは他にもある

ここで紹介したディグリーネームは、基本的なものです。他にもディグリーネームの種類はありますが、意味は変わりません。

記事終了
このページのまとめ
  • ディグリーネームはローマ数字を使う。
  • ディグリーネームはコード進行を相対的に見られる。
  • ディグリーネームは必要に応じて覚える。