譜面は見るだけの方が多いかと思いますが、これから音楽を続けていく人の中には採譜(さいふ)という、譜面を書き記す作業を行う機会も出てくるでしょう。自分だけが読む場合はいいですが、譜面を他人にも見せる場合は、読みやすい譜面を作成するようにしておきましょう。

連桁(れんこう)

連桁なしと連桁あり
連桁なしと連桁ありの2小節

連桁で繋ぐ8分音符

左の小節は8分音符が単独で書かれており、非常に見辛い小節です。既に見慣れていると思いますが、8分音符が2つ以上続く時は、右の小節のように連桁(れんこう)という横線で、8分音符同士を繋げてやります。こうしてやることで、小節が見易くなるはずです。

休符を挟む連桁なしと連桁あり
休符を挟む連桁ありなしの2小節

休符を挟む連桁

左の小節は連桁が使われていない、間に8分休符を挟む小節です。やはりこれでは見辛く、連桁を使い見易くしたのが右の小節です。左の小節も間違いではありませんが、連桁を使った右の小節が一般的です。

連桁の本数
連桁の本数の小節

連桁の増え方

連桁は8分音符から使われ、その横線の本数は1本です。8分音符の半分の16分音符になると、連桁の本数が2本になり、更に半分の32分音符になると、連桁の本数は3本になります。音符の長さが短くなるにつれ、連桁の本数が1本ずつ増えていくという具合です。

2拍ずつの小節

1拍ずつと2拍ずつ
4分音符を1拍ずつと2拍ずつに分けた2小節

1拍ずつと2拍ずつ

両方の小節ともに4分の4拍子で、4分音符が4拍ずつあります。左の小節は縦の線で1拍ずつ区切っており、右の小節は2拍ずつ区切っています。譜面を書く時には2拍ずつというのを意識しておくと、見易い譜面を作る事が出来ます。これを踏まえて、次からを見ていきましょう。

3拍と1拍と2拍ずつ
3拍と1拍の小節と2拍ずつの小節

付点2分音符を分ける

左は付点2分音符と4分音符の小節で、2拍ずつの形になっていません。これをタイ記号を使い、2拍ずつに直したのが右の小節です。僕の音楽学校時代は、右の2拍ずつで表す方が望ましいと教えられましたが、左の付点2分音符を使った表し方も見られるので、この場合はどちらの書き方でも良いと思います。

1拍と2拍と1拍と2拍ずつ
1拍と2拍と1拍の小節と2拍ずつの小節

2分音符は4分音符2つ

左の小節を簡単に分けると、1拍と2拍と1拍という形になり、これでもリズムを理解できなくもありませんが、この書き方はよくありません。2拍分ある2分音符を別の書き方で表すと、4分音符同士をタイ記号で結んだ、右の小節のような形になり、これで2拍ずつの形になります。

2.5拍と1.5拍と2拍ずつ
2.5拍と1.5拍の小節と2拍ずつの小節

4分音符は8分音符2つ

左の小節を分けてやると、2.5拍と1.5拍になってしまいます。これでも合計4拍になるものの、見た目的には分り辛いです。左の小節の1つ目の4分音符を8分音符2つに分け、それらをタイ記号で結んでやると、2拍ずつで分けられる右の小節のようになります。

拍子記号で違ってくる

多くの拍子記号は4分の4拍子で、2拍ずつに分ける事が出来ますが、それ以外の拍子記号も出てきます。その場合は2拍ずつではなく、また違った分け方が必要になります。

記事終了
このページのまとめ
  • 連桁は音符を見易くする為に使われる。
  • 音符の長さが短くなるほど連桁の本数が多くなる。
  • 2拍ずつを意識して見易い譜面の書き方をする。