日本で使われてきた伝統的な音階についても、簡単に目を通しておくことにしましょう。ポピュラー音楽に取り入れてやっても、面白いメロディやベースラインを、作れるかもしれません。

イ短調のヨナ抜き

自然的短音階のヨナ抜きを表すTAB譜面

短調のヨナ抜きは演歌

マイナーペンタトニックスケールは、短調であるマイナースケールから、第2音と第6音を抜いたニロク抜でした。上記片方の小節は、イ短調のAマイナースケールから、第4音と第7音を抜いたヨナ抜きで、短調のヨナ抜きは演歌で使うことの多い音階です。

陽旋法と陰旋法

陽旋法(ようせんぽう)を表すTAB譜面

陽旋法はマイナーペンタトニックスケール

ナチュラルマイナースケールの自然的短音階から、第2音と第6音を抜けば陽旋法という音階になりますが、これは過去のページでも説明した、マイナーペンタトニックスケールと同じ構成です。上記両方の小節も、イ短調のAマイナースケールからのニロク抜きで、陽旋法になっているのが分かります。また、陽旋法は民謡音階(みんようおんかい)や、田舎節(いなかぶし)とも言われます。

陽旋法(ようせんぽう)と陰旋法(いんせんぽう)のTAB譜小節

陰旋法は都節

片方の小節は先ほども説明した陽旋法で、もう片方の小節は陰旋法や都節(みやこぶし)と言われる音階です。両方ともに五音音階ですが、第2音目と第5音目に、違いがあるのが分かります。僕の愛読している、青島広志さん著書の究極の楽典には、陽旋法と陰旋法の違いは、長音階と短音階の区別に似ている、と書いてありました。また、陽旋法と陰旋法には、種類や区別が多いみたいで、はっきりと決めるのは難しいことのようです。

律旋法と呂旋法

律旋法(りつせんぽう)と呂旋法(りょせんぽう)をTAB譜小節

律旋法と呂旋法は雅楽の音階

日本の伝統音楽である雅楽(ががく)の音階が律旋法と呂旋法です。両方を比べると、第3音目が半音だけ違っているのが分かります。呂旋法は長音階のヨナ抜きである、メジャーペンタトニックスケールと同じ構成、だというのも分かりますが、律旋法や呂旋法などの、民族的な音階の多くは、十二音音階では表現できない音も含んでいます。なので、音符やTAB譜面で記譜されているのは、近い音を表していると思ってください。

琉球旋法

沖縄の琉球旋法(りゅうきゅうせんぽう)のTAB譜小節

琉球旋法は沖縄の音階

島唄などでも使われているのが沖縄の音階である琉球旋法です。メジャースケールから考えてみると、そこから第2音と第6音を抜いたものが、琉球旋法になるので、自然的長音階のニロク抜きと考えられます。自然的長音階は主音へと、半音で繋がる音を導音としますが、この琉球旋法の場合は、はっきりとした導音とはされないようです。

スケール・音階も多種様々

このカテゴリーでも様々な音階を見てきましたが、世界に目を通してみるとほんの一部です。他にもユーラシア大陸が中心のロマの音階、マカームとも言われるアラビアの音階、複雑に入り組み合うインドの音階、日本の音階にも強い影響がある中国の音階など、それぞれが独特の配列を持っています。私たちは半音が12個で、1オクターブとする十二音音階に慣れてい、それが標準のように思ってしまいますが、1オクターブを24や48に分ける、民族的音階なども多々あります。